2022年度(2022年6月1日~2023年5月30日)の活動報告です。

過去の活動について活動報告(それぞれの年度のページ)をご覧ください。

◆第21回定例セミナー

日時:2023年5月29日(月)13:30~16:30

場所:富士大学6号館大会議室→大学構内施設→銀河の里

内容:花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築事業(富士大学・銀河の里)における木質バイオマスエネルギー導入の取り組み

講師:遠藤 元治氏(富士大学教授)

参加者:24名

最初に岡田富士大学学長から、富士大学の木質バイオマスエネルギー利用の取り組みについて伺った。


その後遠藤教授にこの事業の概要をご説明いただき、外に出て大学構内の木質バイオマス熱利用施設を見学した。

 

チッパーで切削したチップを、軽トラを改良した荷台に投入。

 

 

 

 

チップサイロのスクリューコンベアはオーストリア製。サイロは手作り。

約2日使った状態↓


ウクライナ情勢などの影響で搬入が遅れ、ボイラーが稼働できたのは先週金曜日から。

 ボイラーは130kwで蓄熱槽は5,000リットル、下の方は50℃程度で上は85℃くらいになるので上から使って下から温める。温度が下がると自動的に電熱で着火する。

 このボイラーで第2,第3陸奥寮のお風呂と片方の暖房を担っている。

 一度に両方のお風呂に給油すると効率が悪いので、学生にはできるだけ順番にお湯を入れるように言っている。

 大学で使うチップは年間310トン程度でオガールの1,300トンの約4分の1程度。 

 

次に銀河の里に移動。

 

山積みにされた粗朶は粉砕して堆肥にする。

               堆肥用のチッパー→

 

↓たい肥にしている状態。

太めの材は富士大学と同じチッパーにかけてボイラーの燃料用に使う。

チップのサイズはこの程度が限界で、もう少し大きい方が良い。


銀河の里では約20年前から薪ボイラーを使っていたので今回のチップボイラーを使うにあたって抵抗が少なかった。

    レタス水耕栽培のビニールハウスを温める薪ボイラー→

 


特別養護老人ホームに設置したチップボイラーは給湯用で、50kw。重油のときより3割ほど燃料代が下がったと喜ばれた。

 

ネクスコ東日本の支障木は年に600~800トンほど発生する。その一部をトラック1台分100円で購入している。灰は銀河の里の畑で使う。チップは敷料の引き合いもある。

現在製材所の背板なども使っているが、これは森林由来にはならない。FITのチップを民生用に使えるようになると良いのだが。例えば発電会社とチップ生産会社は別なのでそれでどうにかならないか。

花巻地域は今まで熱利用空白地帯だったが、この事業でそれを埋めることができた。

 


◆第20回定例セミナー

日時:2022年12月16日(金)18:30~20:30

場所:アイーナ7階 県立大学アイーナキャンパス学習室5

テーマ:2021~2022 年の状況・最近感じること

講師:三田林太郎氏

 

コロナ感染状況も鑑みて広報を最小限にして少人数ながらざっくばらんなセミナーとなりました。

昨年5月以来の三田さんのご講演です。

資料最終ページの内容を下記に掲載します。

・岩手には素晴らしい会社がたくさんある。 SDGSが薄っぺらく見える。

・まちづくりは何かを選び取ること。私たちの人生観や死生観が問われる。

・縮小する社会では「集積」や「継続する努力」こそ困難。

・リアルな人生の割合がDX によって減っていく。

・儲けたい人と同じくらい、やってることのクオリティを追求したい人はいる。

・外貨を稼ぐために地力とエネルギーを過剰に酷使続けるやり方が世界が変わっても持続できるか?

・バイオ研で訴えること。自然のキャパと産業とのバランスについて。

・盛岡において「らしさ」と「都市性や域外産業の拡大」は両立できるか?

 

※会員専用ページには資料の全頁を載せています。会員の方はそちらをご覧ください。

◆2022年度総会と併催講演会

第22回通常総会は次の通り開催されました。

日時:2022年7月30日(土)13:00~13:40

場所:岩手大学学生センターA棟1階G19番教室

参加者:17名

 この後同じ会場で講演会を行いました。

 日時:2022年7月30日(土)14:00~16:30

 参加者:24名(会場)、15名(オンライン)

 【テーマ】「FIT以降の木質バイオマス熱エネルギー利用を考える。」

基調講演「地域内エコシステムモデル構築事業」安間勇樹氏(一般社団法人日本森林技術協会)

報告1「石油を焚いてお金を外に流すのをやめよう!」

 山口勝洋氏(紫波グリーンエネルギー株式会社)

報告2「花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築事業の取り組みで見えた事」

    遠藤元治氏(富士大学教授)

講演者による討論 と質疑応答(司会・進行:伊藤幸男代表) 

 

なお、報告2の富士大学遠藤元治氏の講演については富士大学HPに詳しく掲載されていますので、そちらをご参照ください。

「花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築事業(富士大学)における木質バイオマスエネルギー導入の取り組み」についてご紹介いただきます。

富士大学では、令和元年に採択された林野庁補助事業「地域内エコシステム」の成果として、ESCO事業による学生寮へのチップボイラー導入を実現しました。

また同市内の社会福祉法人「銀河の里」でも地域資源(高速道路管理伐採木、造園発生材、製材背板等)の利用でチップボイラー(自費導入)運用しています。 それらの見学を行います。

 

開催日時 :令和5年5月29日(月)午後1時30分(富士大学現地集合)

                  ~ 午後4時30分(銀河の里現地解散)

会  場 :富士大学 6号館2階 大会議室(岩手県花巻市下根子450-3)

      および  銀河の里(花巻市幸田4-115-1)

※富士大学の駐車場は、富士大学スポーツセンター南側かロッジハウスFujiの西側にお願いします。

※富士大学から銀河の里までの移動は、各自の自動車でお願いします。 出来るだけ乗り合わせておこしください。

共  催  :富士大学・木勉会

講  演  :「花巻市および周辺地域内エコシステムモデル構築事業(富士大学)における木質バイオマスエネルギー導入の取り組み」  

講  師  :富士大学 教授 遠藤元治 様

申  込 :自動車の台数を把握したいので、お名前、ご所属、参加人数、自動車の台数を、5月25日(木)までに下記へお知らせ下さい。

岩手・木質バイオマス研究会 wbi@xg.main.jp

 

富士大学駐車場については下の図をご参照ください。